盛り上がり時期を外したようでなんなんですが、コードネーム「ジンジャー」として世間を騒がせていたデバイスがついに登場しましたね。「絶対に倒れない」という姿勢制御や、超時間駆動を可能にするバッテリーなど注目すべき技術はいろいろあるかと思いますが、当研究所としてはUIの側面、つまり操作(運転)方法に興味を持ちました。

実際に乗っている状態の動画ファイル(ダウンロードページ)を見ていただければおわかりになるかと思いますが、ユーザーの姿勢(重心移動)で前進/バックをそのまま制御できる(前進したいときは前傾姿勢)ようになっています。さすがに左右方向の指示は他の乗り物同様にハンドルで行うようですが、前進/後退に関してはデバイスの介在なしで、乗り手の意思を忠実に反映できるようになっています。これは直接操作UIとしてかなり面白く、良くできているのではないかと思います。

操作で指定しなければならない機能数のレベルがまったく異なるSEGWAYと比べるのは酷ですが、直接操作の世界から遠く離れたところに行ってしまった家電やパソコンのUIにも、こうしたブレークスルーが期待できるのでしょうか。スイッチやボタンなどのコントロールの数が多くなりすぎると極端に操作性が低下することもあって、家電製品やパソコンではできるだけ少ないコントロールで数多くの機能を制御する方向に向かっています。これは直接操作と比較して、間接操作というコンセプトを採用しているといえるでしょう。メーカー各社はコンテクストに応じた自動化/操作の絞り込みや音声認識などによってユーザーの負荷軽減を狙っているようですが、自動化がユーザーの意思を忠実にトレースすることは困難で、どうしても人に背中をかいてもらうようなまどろっこしさがつきまといます。自動化のアルゴリズムとユーザーの意思が一致したときは良いのですが、外したときのイライラ感はかなりのものがあるでしょう。

ユーザーの意思を確実に体現するには、やはりユーザーの操作によるものが一番なのです。操作の煩雑性を回避しつつユーザーの手間を省くために、直接操作という考えかたをもう1度見直すべきときに来ているのかもしれません。

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