昨年「『メーカーの品格』は取扱説明書を見ればわかる!」なるニッチな記事を掲載した小学館のDIME ですが、またやってくれました。最新号(2007年11号(5/22発売号)では「いよいよ買い時の新『ビスタパソコン』 − 07年夏モデルはメーカーによってこんなに違う − 『親切コンシェルジェ機能』で選べ!!」というこれまた微妙な路線の記事が。最新のPCにプリインストールされている各種操作支援コンテンツの機能紹介という、何ともまあマニアックなことで(笑)

個人的にはこの種のコンテンツにおけるアニメーションやら動画やらといった演出は嫌いなので、正直「う〜ん」という感じなのですが、メーカー的にはどうなんでしょうね。とりあえず

  • 今から初めてパソコンに触れるユーザーという市場がどの程度あるのか?
  • 2台目以降を購入するユーザー(特にWin98系からVistaへの移行ユーザー)にとってこの種のコンテンツはどうあるべきなのか?
  • ベテランユーザーの利用コンテキストをどう考えているのか?
  • 電話サポートを含めた他チャンネルとの役割分担のデザインは?
  • この種のコンテンツは顧客満足にどの程度影響を与えるのか?またその計測方法は?

という辺りについては、どう考えているのか非常に気になります。まあNECと富士通については、たとえ実効性に疑問を持っていたとしても、お互いに引くに引けない状態になっているんじゃないか...と意地の悪い見方をしていたりもするんですが(笑)

操作支援コンテンツというものは、ユーザーの問題を解決してはじめて意味があるものです。もちろんユーザーの問題というのはトラブルだけでなく、自分の目的を達成できないという状況も含まれます。そのためには市場における当該製品の位置づけや時代の変遷なども考慮に入れて、コンテキストをしっかり押さえる必要があります。動画マニュアルが変にもてはやされていることもそうなんですが、何か本質的な部分が置き去りにされているんじゃないかなあ、と心配になりがちな今日この頃です(動画マニュアルについては、以前書いたことがありますが、スタンスは変わっていません)。

まあ何にせよ、記事として取り上げられることで、こうした努力や問題に少しでも陽が当たるのは嬉しいものです。今後もDIMEに期待!というところでしょうか。HDDレコーダーのUI徹底比較とかやって欲しいなあ...。

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